Special Race Report
WGP 世界ロードレース選手権第3戦
Marlboro Grand Prix of Japan
鈴鹿サーキット(日本)

2000年4月9日(日) 晴れ
 2   3   4   5   6   7   8  決勝結果
今季初ポールポジションからのスタートを迎える春の日本グランプリ、決勝日。

天気は薄曇りでやや風があり、気温・路面温度共に低めである。午前中に行なわれたフリー走行では決勝用のマシンを確認するため、淡々と周回を重ねた。公式予選の気迫ある"動"から"静"なオーラを感じる冷静なフリー走行であった。
決勝レースではタイヤの消耗や集中力が勝敗を分けそうな接近戦が予想される。そうしたポイントをチームや大治郎はどのように作戦を立てたのか?前戦のマレーシアではYAMAHAの2台に逃げられ、3位に甘んじてしまっているだけに雪辱を果たしたいホンダ勢の大治郎と宇川の2人に重圧がのしかかる。

チーム・グレッシーニのスタッフも万全の準備を整えながら決戦前の緊張感に表情を引き締めている。特に監督は最も緊張していたように感じられた。ホンダの、大治郎の母国。そしてライバルにとってもYAMAHAやSUZUKIなどのあるこの国での勝利がどの位の影響力があるのか誰よりも理解しているからだ。

大治郎の生れ育った国、日本。GPライダーとしての帰国に対して、チームはマシンのフロント部分に日の丸を貼って敬意を表した。大治郎はライディングスーツに日本とイタリアの国旗を着けて応えた。チームとライダーの関係が良好で、お互いのナショナリズムを尊重するWGPの世界に大治郎が身を置いている事を実感する。


決勝用のライディングスーツも、今回から大治郎のリクエストによりギャザー部分をラッキーカラーの黄色に変更した。マレーシアでの話し合いでの要望に対し、AXOの担当者はイタリアに戻り3日間で大治郎の "日本GPスペシャル"ライディングスーツを作るという離れ業を成し遂げた。こうした、大治郎を支えるスポンサー達にとっても大きな意味を持つグランプリであり、勝たせたいという気持ちが伝わってくる。カンガルーの革を使用したニュースーツは体にフィットするまでややきつめに作られているため決勝前に監督が着用して伸ばしている姿が控え室であった。身長がほぼ同じ監督は、一回り豊かな体格を活かして大治郎のライディングスーツを着やすく慣らしてくれる優しい人である。

125ccクラス 優勝 宇井陽一選手
決勝日観客動員 42,000人

125ccクラスの決勝では、大治郎と親しい宇井選手がGP初優勝を飾り、表彰台を日本人3人が独占して会場を盛り上げた。

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第3戦 日本GP 予選一日目 第3戦 日本GP 予選二日目

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