Qualifying Session 1
Special Report 3

WGP 世界ロードレース選手権第3戦
Marlboro Grand Prix of Japan
鈴鹿サーキット(日本)


タイヤのみ交換し、再スタートしてウォームアップさせタイヤを暖めてグリップが出た周の区間タイムはすべてポジション1番を上回るタイムで来ている。最終区間で前方を走るマシンに引っかかりタイムロスのため更新ならず。そうした、タイムアタックでどうしても渋滞にひっかかって、思うようにクリアラップがとれない。そのままクリアな状況でいければ2分8秒前半は行けそうだ。調子が良さそうだ!と、次の瞬間スロー走行する大治郎の姿がモニターに映し出される。マシントラブルによるスローダウンで、S字あたりでマシンを下りる。ピットでは慌ただしく大治郎を迎えに行くと共にスペアマシンを準備している。時間はセッション半分を切っている。ピットに戻った大治郎の状況説明を受けたメカニックは素早くスペアマシンに火を入れ大治郎は再びコースへ復帰した。残り時間は15分余り…果敢にアタックするが、マシンのフィーリングが変わりタイム更新が出来ない。それでも、大治郎が5周目に記録したタイムが依然TOPのままだ。ライバル達も必死のアタックを試みる。残り時間を僅かに残し、宇川が大治郎のタイムを更新。改めてマシンを乗り換えてからの6周目…1コーナーで大きな砂埃が映し出されるのを確認。AXOホンダ・グレッシーニカラーのNSR…大治郎痛恨のクラッシュ!!モニター画面では手を押さえて痛そうにしている。救急車が現場に駆けつける。チームスタッフは、メディカルセンターに急ぐ。「怪我はないか?」
現場に着くと救急車はチェッカーが振られてから動くとの事、つまり緊急の場合はすぐにメディカルセンターに運ばれるので、怪我の程度は致命的なものではなさそうである。

トレーナーのフィジカルケアを受ける
プロテクターにより体は守られた

セッションが終わり、メディカルセンターに戻ってきた大治郎は救急車の中でストレッチャーに横たわっている。胸部と右足を強打しており、アイシングをする。ドクターの診察によると外傷もなく、胸部の心音も左右対称なので今の所心配ないとの事で、大治郎のテーピングを鎌田トレーナーが念入りに施す。大事をとり、松葉杖を用意して足への負担を軽くしている。

#4 宇川 徹
#74 加藤大治郎
#19 オリビエ・ジャック
#56 中野 真矢

今回のクラッシュはフロントタイヤが固めであるので注意していたのだが、「時間がなかったのでアタックしようとしたら、いきなりフロントから滑って転倒となった。ちょっと焦ったかも…いつもなら行かないんだけど、今日はマシンも止まったし、思うように周回出来ていなかったのでラスト1周にアタックをかけようとしたら転んだ。」と語る。
幸い、打撲で済んだので明日の公式予選2日目では4つ巴の激しいポールポジションが繰り広げられるだろう。

250cc 予選(第1日目) 天候:晴れ  路面:ドライ(38℃)
順位 No. ライダー 国籍 チーム メーカー タイム Lap
1 4 宇川 徹 JPN Shell Advance Honda Team HONDA 2'08.8723 20周
2 74 加藤 大治郎 JPN Axo Honda Gresini HONDA 2'09.048 16周
3 19 Olivier JACQUE FRA Chesterfield Yamaha Tech 3 YAMAHA 2'09.243 21周
4 56 中野 真矢 JPN Chesterfield Yamaha Tech 3 YAMAHA 2'09.319 22周
5 8 松戸 直樹 JPN Petronas Sprinta Team TVK YAMAHA 2'10.036 22周
 6.大崎 誠之 7.Ralf WALDMANN 8.Marco MELAMDRI 9.関口太郎 10.Franco BATTAINI 11.宮崎敦
 15.嘉陽哲久 16.中冨伸一 17.Vincent PHILIPPE 19.Anthony WEST 22.酒井大作

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