Special Race Report
MFJ'98 全日本ロードレース選手権第6戦
GP250クラス 鈴鹿サーキット

編集部取材記

それはまさに悪夢の一瞬だった。 オープニングラップ、第2コーナー立ち上がりで一台のマシンが転倒!悲鳴にも似たどよめきがざわめきに変わる頃、それが大治郎であることを知る。「まさか!」しかし現実だった。ホスピタリーブース内に設置されたテレビモニターに映し出されている映像には、大治郎がオフィシャルカーに乗り込んでいる様子が見えている。自分で歩いていることから、大怪我ではなさそうだが、ここでリタイヤが決定したことに悔しさを覚える。・・・大治郎はそのまま救護室に直行した様子だ。

非情な雨に250ccクラス決勝レースでも波乱の展開。予選から好調の亀谷選手(スズキ)も9週目に転倒リタイヤ。そして6連覇がかかった中野選手(ヤマハ)も4番手まで後退するなど不動と思われた上位ワークス陣が崩れ、1位玉田選手、2位野田選手、3位山口選手と市販車を駆る3選手が表彰台をゲットした。

一方でレースの途中、大治郎が転倒したことを物語るニューNSRが泥と草にまみれた姿でメカニックに押されてピットまで戻ってきた。この時まだ大治郎のその後の容体を確認できていなかったため、傷ついたマシンの姿に胸が詰まる・・・。まもなくして大治郎が姿を見せたが、正直なところ掛ける言葉が見つからない。歩み寄り「体の具合は?」と訪ねるのが精一杯だった。右手人差指と薬指に包帯が巻かれている。「今はちょっとしびれているけど骨には異常がなく、すり傷程度なので大丈夫。」との言葉に安心する。「それより応援してくれた人たちに申し訳ない。」と悔しさをこらえてコメントしてくれた。さぁ次に向かって頑張ろう!

ウォームアップ走行時、路面はドライ

非情にも雨足は強くなる

決勝も天候は回復せず

ピットに戻ってきたマシン

軽いケガでよかった
今回サーキットで取材中に多くの方々に「ホームページをいつも見ています。」と声を掛けて頂きました。全国から集まったファンの皆さんが日頃より加藤大治郎公式ホームページを見てくださっていることを実感できてとても嬉しく思いました。
特に埼玉から来てくれていたYさんとMさんは大ちゃんの応援バナーを新しく作ってくれていて、スタンドに華を添えてくれたことに感謝します。また、この応援バナーをホンダチームのピット前のスタンドに取り付けるにはかなり早い時間からサーキットに足を運んでくれていることを知りました。応援してくれたファンの皆さん、本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

次回 第7戦 筑波 ではサーキット内から公式予選・決勝ともダイレクトにHP更新致します。ぜひ皆さんも応援に来て、参加してください。
Text by (F)

なお第6戦 鈴鹿の詳細は、公式レポートとして後日掲載します。


カットしたてのニューヘアー

雨の中ファンの方が大勢集まってくれた

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